いつもの読書感想文,もとい書籍紹介です。今日は三冊。では早速。


1 神道-みえないものの力 葉室頼昭 春秋社
および
2 神道-感謝のこころ 葉室頼昭 春秋社
ご存じ春日大社の宮司である葉室頼昭氏の著作です。葉室氏の経歴は以下のとおりで,神職とはまったく異なる人生を歩みながら,晩年春日大社の宮司になられた方です。ただし,平安時代より朝廷の神事を取り持つ仕事をしていた公家らしく,明治の公家制度の廃止以降も,何の因果か,曾祖父は談山神社の,祖父は金比羅宮の,父は下賀茂神社の,それぞれ宮司になっているらしいです。
さて,2の方の本は,1の方の本のエッセンスを抽出した,エッセイのような,本当に読みやすい文字の少ない??本です。ちょっと簡単に述べられすぎている感があるので,私としては,1がお勧めです。これもそれほどボリュームがあるわけではなく,数時間で読めます。お時間のある方は,ぜひ1を読んでみていただきたいと思います。本当にお勧めなので。
この本,,,神道の話しはすこし置いておいても,人間が生きていくうえで,ごく常識的な,当たり前のことが述べられています。インターヴュー形式というか,編集者だか何か知りませんがもう独りの人間が合いの手を入れる形で話しが進められていくわけですが,思わず「なるほどなあ」としんみり??してしまうような事多数です。
西洋哲学や科学は社会をゴリゴリと論理で説明しようとします。それは,一定の汎用システムで社会を把握することを標榜し,そのシステムを用いてある意味社会を支配することによって,結果人間のよいよい社会を実現することを目的にするもの。
それはそれでとても大切なことであり,現に我々もその利益を受け,快適に生活していることに疑いない。だからそれらを捨て去ることはでいないし,またそれらを追求する人間の宿命からは逃れられないはずです。
しかし人間は自分で自分を生みだしたものでない以上,つまり自分で自分を規定していない以上,見えないもの,つまり人間の上位概念への絶対的な感謝,論理を伴わない感謝や,畏怖の心はいつまでも持ち続けなければならない。人間社会において,子供がいくら成長しても所詮親の手のひらにあるように,人間は自分を生みだしたこの世界に無目的に感謝をしなければならない,,,そのように葉室宮司は言います。
私もそうだと思います。
葉室宮司略歴
昭和2年 東京生まれ
昭和28年 学習院高等科を経て大阪大学医学部卒業
昭和30年 大阪大学医学部助手
昭和33年 医学博士
昭和38年 大阪市大野外科病院長
昭和43年 葉室整形外科病院開業
昭和57年 大阪國學院通信教育部入学
平成3年 神職階位・明階を取得
平成4年 枚岡神社宮司
平成6年 春日大社宮司
平成11年 神職階位・浄階,神職身分一級を受ける

3 構想日本-現代の世直し- 構想日本J・Iフォーラム 水曜社
こちらは全く毛色が違うもの。この本はシリーズ物で,今回紹介はその二巻にあたるものです。第一巻にあたるものについては,ちょっと前に紹介しましたね。
前にもいったように,この本は,政策シンクタンクである「構想日本」が,毎週開催している(これが驚異的だ)フォーラム,シンポジウムの内容を書にまとめたものです。
今回まとめられているのは全六回のフォーラムであり,その概略は以下のとおり。それぞれ各界で献身的に努力されている方々が参加するフォーラムであり,語られる内容は,それぞれの世界の到達点を示しているのではないかと思う。その意味で大変勉強になるのであり,ざっと目を通すだけでも価値があると思いますよ。
これも時間があればどうぞ。
1 都市づくりを問う
日本の都市づくり,町づくり,つまり都市計画について
2 改革者たちの挑戦
行政改革,政治改革について
3 検証・危機管理
文字通り国家の危機管理体制について
4 売り手よし,買い手よし,世間よし
いわゆる企業の社会的責任について
5 世直しは人直し
現代社会に問題があるとしてその原因等について
6 ソシオプレナーの世紀
いわゆる社会起業家概念について,これから求められる事業について
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