先日伊勢神宮にお参りした。神殿を前にして,日本国の豊かな自然,連綿と続く国家の歴史,天皇家を始め国家維持に向けられた全てのご先祖の存在とそのご努力に,そして両親をはじめ自分のご先祖に今回も大きな感謝をした。
先日橿原神宮にもお参りした。橿原神宮は,私の実家明日香にほど近い。私の本籍は結婚を機に吉野から明日香に移したので,今後橿原神宮を氏神様と考え,まつっていく所存をしている。
ところで橿原神宮には,幼少よりほぼ毎年初詣に参り手を合わせているが,今回の参拝で,始めてひとつの了知をした。いや,ある事実にやっと気がついたというのが正確か。
橿原神宮は極めて美しい。最上の美である。妻とお参りして,日々の感謝と,様々のご報告とをしたわけだが,その後も御神殿の前から数分間離れることができなかった。
当日当該時刻はとても暖かい日射し。参拝客もちらほらでとても静かであった。そのような午後,豊かで青々とした山々から吹き下ろす涼しい風が,御神殿を経由して,体の正面に吹き付ける。この風は言い表しがたく心地がよい。風が向かい来る先には整然とした歴史建築のシンメトリー。傍らには歴史の証人である古木が,春の日射しと霞の中で,きらきらと光る。
日本は美しいもので溢れている。特に,近代化西洋化される前の日本建築や伝統慣行,そもそも西洋化の影響が及ばない山河等が美しい。
ところで,先日,毎日新聞がいわゆる東京裁判,すなわち極東国際軍事裁判の特集を組んでいた。丁度60回目の春らしい。
ふと思った。60回?私が32歳で,今年33歳だから,60年前といえばほんの少し前ではないか。白黒写真が語るあの風景が,ほんの少し前の出来事。背筋に冷たいものが走った。
神宮の美しさ,日本のあらゆる美しさ,先達の努力,日本の近代史,,,この日本には,現実のものとして自分の心に深く落ちていないだけで,注視し勉強すべき貴重な事実がたくさん溢れているような気がしてならない。
さて明後日は,憲法記念日である。


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